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その他報告 レポート
過去に行なわれたファイナルステージを考える会以外の活動の報告です。
「心のなぐさめ(グリーフ)」
■開催日 2005年1月22日(土)
■場所  市民福祉プラザ
■講師  三木 浩司 氏(小倉記念病院精神科主任部長)

 今回は小倉記念病院精神科主任部長の三木浩司先生に「心のなぐさめ(グリーフ)」について講演していただきました。
 先生にいただいたレジュメをまとめます。

1.悲嘆の段階
 a.生命に重大な危機を感じたときの心理過程
 1)急性ストレス反応:意識野のある種の狭小化、刺激を理解することが出来ない、失見当識があるといった言った初期状態に、周囲の状況からの引きこもりの増強 あるいは激越と過活動(避難反応あるいは楯走)が続くことがあり、パニック不安の自律神経徴候(頻脈、発汗、紅潮)が認められるのが普通とされている。こうした状態は、衝撃を受けた直後から起こり数時間から2、3日のうちに消失するとされている。(WHO ICD 1992)
 2)外傷後ストレス障害(PTSD):生命にかかわる心理的なストレス体験が、長期にわたる心理的症状を引き起こすことがある。

b.標準的な精神医学の教科書で示されている、死別語の悲嘆の課程
  ショックと否認(分、日、週単位)
  信じられない、麻痺したようになる
  (解決を)探す行動:やつれる、慕う、反抗する
  急性の苦悶(週、月単位)
  身体の疲労の波が押し寄せる 引きこもり  放心状態  怒り  自分を責める
  振る舞いのパターンが喪われる  落ち着きの無さやいらいら
  目的を喪う、やる気がなくなる  喪ったことを自覚する  解決(月、年単位)
  悲しみを感じられる  仕事へ復帰する  昔の役割を取り戻す
  新しい役割を手に入れる  喜びを再体験する
  他の人との交友や愛情を探し始める
Zisook,S. Downs,N.:Death, Dying, and Breavement, Comprehensive Textbook of Psychiatry
Ver.7, p1963-p1981, 2000

2.グリーフケアの基本
  ・病気が治らないことによっても、病気が治ったことによっても、悲嘆は起こってくる。
  ・悲嘆を自然に乗り越えられることもあるが、周囲の介入が必要になる場合もある。
  ・周囲の介入は必要最低限にとどめることが、自然な経過に近づく。
  ・しかし破滅的な結果にならないために、適切な介入は必要。
  ・いつでも手伝うことが出来るという情報を提供しながら、見守る姿勢をつづけるひ
   との存在が求められる。
「グリーフケアも普通の人が普通の気持で接するほうが良い回復の仕方をする。それでもうまくいかない時に最低限のことをするのが専門家」と考えていらっしゃるそうです。

3.悲しみを和らげる工夫
  ・共に行動すること(体を動かして感覚を磨くこと。氣功、座禅、太極拳など)も良
   い。
  ・まわりの人達の「だいじょうぶよ」という支え、「分かってくれた」という安心感
   が大切。
  ・気の合う友達、同じ体験をした人達が集まって話をしたり手を触ったりしてコミュ
   ニケーションをとること。
 三木先生は、ご自身の経験や具体例をユーモアを交えて分かりやすくお話してくださって、会場からの質問にも丁寧に応えていただきました。寒い一日でしたが出席の方(43名)から笑い声もおこり和やかな雰囲気の会でした。
 お話を聴きながら「心のなぐさめにもコミュニケーション(スキンシップ、話すこと、支えあうこと)が大切。ファイナルステージを考える会のハウトケア、傾聴、保育ボランティア、グリーフケアなどに通じるものだ」と思いました。
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