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その他報告 レポート
過去に行なわれたファイナルステージを考える会以外の活動の報告です。
がんの痛みの上手なとり方
■開催日 2004年6月26日(土)
■場所  市民福祉プラザ
■講師  清水 大一郎(清水クリニック院長)


「がんの痛みの上手なとり方」のテーマで、ファイナルステージを考える会の世話人であり、清水クリニック院長の清水大一郎氏にお話をしていただきました 。外科から麻酔科、そして救急・集中治療と生命の終焉に直接関わる医療に携わってきた氏の関心は、末期医療に辿り着き、現在、いかにがん末期の痛みを上手 にとるかということに心身を砕いていらっしゃるそうです。
 
 そのベースにあるのは、末期のがんになり楽に自由に過ごすための絶対条件は まず、身体的な苦痛の緩和という考え方です。末期がんの患者さんの75%は強い痛みがあり、モルヒネによる疼痛緩和の安全な方法(WHO方式がん疼痛治療法 )が確立された現在では、約90%の患者さんが痛みから解放されるといわれてい るそうです。

 しかし、現実は約半数の患者さんが痛みに苦しんでいる。それは、痛み治療の主 役であるモルヒネに対する誤解と、患者さんの「痛い」という訴えに医療者が十 分対応していないことによるものだと清水氏はおっしゃいます。 お話の中でモルヒネについての詳細な説明があり、適切に使用すれば命も縮めないし、痛みが取れてぐっすり眠れむしろ延命効果も期待できるとのこと。モルヒ ネの耐性や依存性については、血中濃度を一定に保つ原則に従って使用すれば中毒にはならないとの説明でした。

 ただ、副作用に関しては必ず起きるもの(便秘 など)もあり、緩下剤等の併用などで防止でき、工夫を凝らしながら使い続けて 痛みを取り去ることが重要だと強調されました。 また、「痛み」は客観的にはとらえにくく、患者さんの訴えには、どんな些細な ことでも真剣に耳を傾けること、痛みをよく観察し、原因や性質を繰り返し評価 することが大切と話されました。

 そしてだからこそ、患者さんも遠慮なくそして 率直に痛みを表現して欲しいと、私たち患者側にもきちんと自分の痛みを説明できるしっかりとした患者になるよう指摘も受けました。

 今、痛みの緩和に関しては「モルヒネ」以外にも多種多様の薬が使用されていま す。痛みの種類によって「鎮痛補助薬」例えば抗うつ剤や抗痙攣剤など、そして 、痛み以外の苦痛(全身倦怠感や呼吸困難など)にも対応できる薬剤があるそう です。

 お話の後半は、氏が在宅でのホスピスケアの実践をされている事例から、家で末期を暮らす場合の痛みのコントロールの方法を紹介してくださいました。その際 、身体的な痛みが緩和されても患者さんの「痛み」は消失せず、『痛み』がいか に全人的なものであり、それ故に、患者さん・家族を包括したケアの重要性を話されました。

 そして在宅での看取りに大変参考になった本として、川越厚氏著「家庭で看取る 癌患者」(メディカルフレンド社)、「家で死にたい」(保健同人社)を紹介され ました。この川越厚氏は7月24日(土)の当会の10周年記念講演会にお呼びしています。今回清水氏がお話になった在宅での最後の時の暮らし方の工夫がもっとぎ っしり詰まっていることでしょう。今から楽しみです。

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