♪5月の定例会の報告をいたします。
“知りたかった葬儀”について、福岡草苑に勤務され、福岡ホスピスの会前会長のア克也さんにお話を伺いました。以下その要約です。
・葬儀はグリーフケアの一つと言われている。葬儀をすることで遺された家族の悲しみからの立ち直りが早くなることが知られているし、私自身もそう実感している。葬儀不要との声も聞くが、決してそうではない。自分の名前に多くの方はこだわるが『葬儀』自体にこだわる方は少ない。ぜひ葬儀にこだわりを持ってほしいと思っている。
・皆さんの葬儀に関して知りたい内容は大半が費用についてである。総費用は、祭壇や柩、人件費などの“葬儀費用”と式場利用料や通夜料理、返礼品などの“実費費用”と読経や戒名など僧侶への“お布施”の三つからなっている。葬儀社のいう見積額は葬儀費用だけの場合がある。一般的な葬儀費用の全国平均は230万円を超えているが、福岡では100万〜130万円が平均である。
・最近、家族葬を選ばれる方がいる。家族葬は、一般葬と同様に通夜・葬儀は行いながらも参列者をごくごく親しい身内に絞るやり方である。30名〜40名参列で費用は50万〜60万円である。費用は抑えられるが、参列しなかった方が後日訃報を知ることになり、様々な問題が生じる事がある。初七日までいつ弔問客があるか分からず家を空けられない、親族からのクレームがある場合もある。訃報の伝え方に細心の気遣いが必要で、そのために大変なエネルギーを使う事もある。
・最近耳にする直葬について。直葬は首都圏では全体の3割に及んでいる。臨終後、自宅や火葬場に併設している保管場所や葬儀社の遺体安置室に遺体を安置し、通夜・告別式を行わずに早ければ亡くなってから24時間後に火葬をする最小限の葬儀である。費用は25万〜30万円。直葬は遺体の処理に重きを置いている。葬儀では、見送りたいという人たちの事を考える必要があるのではと思うのですが。また葬儀をすることで、遺族が知らなかった故人の社会的な一面を友人から聞き得たりすることもあり、そこで故人が浮かびあがったりすることも経験している。
後半は、“知りたかった葬儀”のテーマに則り、事前に参加者から集めたアンケートにアさんが応えてくださる時間になりました。様々な質問が集められました。@戒名は必要なのか、また、戒名代はいくらぐらいか A生前葬とは B墓についての考え方、またその必要性は C散骨、納骨について D湯灌の意義、普及は Eデスメイク(死化粧) F法要の意義等です。紙面の都合上数個の質疑応答をご紹介します。
Q @:戒名は必要なのか、また、戒名代はいくらぐらいか。
A @:お布施は戒名と読経の事を差している。11字戒名で通常お寺と縁遠い人は関東圏で300万円と聞いている。読経代に決まった値段はない。お寺によっては20万〜30万円と価格を設定しているところがある。(若松の常福寺住職の堀田さんが参加されており、浄土宗に関して説明をいただきました。堀田さんよれば、戒名代は原則として無料であるとのことでした。)
Q D/E:湯灌の意義、普及は、デスメイク(死化粧)について
A D/E:死は非日常的な事なのでいろいろな作法があり、以前はその大部分を自宅で執り行っていた。ただきれいにするということではなく、グリーフケアの要素が含まれていると思う。費用は5万〜10万円ぐらい。
最後にアさんは次のようにまとめられました。元気なうちに自分や身内の葬儀の事を考えていくことが大事です。葬儀は安いものではありません。事前に決めておかないと、亡くなって2時間で大切な事や重要な事を考え決めてしまわなければならないようになります。事前相談を各葬儀社が実施していますので、比較的気持ちに余裕があるときにのぞかれてみたらよいと思います。葬儀に関しては地域性があります。家庭内で十分お話をしておくことは重要だと思います。